THE大学インパクトランキングでオークランド大学が2年連続の1位獲得!
4月にイギリスの高等教育専門誌Times Higher Educationが発表したTHE大学インパクトランキング2020で、オークランド大学が2年連続一位を獲得しました。2019年にはじまったこのランキングは、飢餓や教育、経済、気候変動など国連のSDGsの枠組みを使って大学の社会貢献度をランキングしたものです。
まずはSDGsについて。SDGs(Sustainability Development Goals/持続可能な開発目標)とは、2015年に国連で開かれたサミットで世界のリーダーによって決められた「国際社会共通」の目標です。2015年に達成したMDGs(ミレニアム開発目標)に変わる目標として定められました。SDGsは17個の目標と169の課題で構成されており、「誰ひとり取り残さない事を目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべき目標」として設定されています。貧困や飢え、健康といった問題から、教育や性の平等、働きがいや経済成長、気候変動など様々な分野で構成されています。ちなみに2019年のSDGsにおける各国の達成度ランキングトップ3はスウェーデン、デンマーク、フィンランドです。ニュージーランドは11位、日本は15位となっています。
では、本題のTHE大学インパクトランキングです。2回目の今回は、「飢餓」、「陸の豊かさ」など6項目が追加され、全17項目での参加が可能となりました。1項目のみでの参加も可能ですが、総合ランキングに参加する場合は17つ目の課題である「パートナーシップで目標を達成しよう」が必須項目となっており、これに加えて3つ以上の項目に参加する必要があります。評価は必須項目に加え、必須項目以外のスコアが高い3項目の計4項目で評価されます。オークランド大学は、「全ての人に健康と福祉を(89.1点・4位)」、「海の豊かさを守ろう(95.8点・2位)」、「陸の豊かさも守ろう(94.9点・3位)」の3項目プラス必須項目の「パートナーシップで目標を達成しよう(97.8点・3位)」の計4項目で評価され、総合98.5点の高得点をマークして1位を獲得しました。オークランド大学ではSDGsの活動を積極的に促進しており、SDGsへ貢献するための全国的な計画を作成するため、ニュージーランド中の大学と協力しています。また目標達成を促進するために、紙の無駄を減らす為のプリンターへのアクセス方法の変更、リサイクル為のワークショップなど様々な取り組みがキャンパス全体に導入されています。研究重視の世界大学ランキング179位のオークランド大学ですが、社会貢献度ランキングで1位になるのは何とも誇らしいですね。日本は76位の北海道大学を筆頭に、77位タイに東京大学、97位の東北大学と3校がトップ100にランクインしています。