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「マタリキ」新たな祝日

 ニュージーランドは今日2月28日の朝6時から、再びレベル3のロックダウンに入りました。今回は7日間の予定です。ロックダウンをしてコロナを封じ込めるのは良い事だとは思いますが、いつまで繰り返すのでしょうか?ニュージーランドの経済が心配です。


 さて今回は新たな祝日についてです。アーダーン首相は2月4日、2022年から新たな祝日として「マタリキ」を新設したと発表しました。現在ニュージーランドの祝日は11日間と、日本と比べて5日間ほど少ないです。22年は6月24日が「マタリキ」となります。マタリキは毎年日付が変わり、6月のクイーンズバースデーと10月のレイバーデーの間の金曜もしくは月曜で、マオリの月のカレンダーによって日付が決められます。


 ではこの「マタリキ」とは一体?マタリキとは先住民マオリの人々にとっての新年を祝うとても重要な行事です。マタリキの祭りは、作物の収穫を終えた冬に行われ、ごちそうを食べたり、ご先祖様を称えたり、その年の豊作を祈願したりしました。今ではほとんどのマオリが収穫をするような農作業には従事していませんが、皆で集まって、食事をし歌を歌い、先祖を称えています。もちろんこの時期になると各地でマタリキのイベントが開催され、マオリ文化を学んだり体験したりする事ができます。先住民を大事にするニュージーランドでまだマタリキが祝日になっていなかったことが驚きです。


 マタリキはマオリ語でおうし座のプレデアス星団を意味します。日本でいう昴ですね。このプレデアス星団が北東の空に昇った直後、または直後の新月、または直後の満月(部族によって、直後か新月か満月かの違いがある)をマオリの新年としているため、年によってその日付が変わります。マオリの神話では、この星団はマタリキと呼ばれる母親と6人の娘であると伝えられており、そしてそれぞれの星に名前と意味があります。文字を持たなかったマオリ族にとって、神話は部族の歴史や伝統を語り継ぐ大切なものでした。今回の祝日制定を機に、さらにマオリ文化への理解が深まるのではないでしょうか?


 個人的には祝日が1日増えることが一番喜ばしいですが・・・。



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