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2021年からの10カ年予算計画

ニュージーランドは冬本番。朝晩の冷え込みが激しくなってきており、オークランドでも5度を記録する日も出てきました。コロナワクチンの接種も進んでいますが、一般人への摂取はまだ先です。


先日オークランド市が、2021年からの10カ年予算計画を発表しました。まだ確定はしていませんが、ほぼこの発表内容で確定するようです。インフラ整備やコロナ危機からの脱出など市としてやるべき事をやるのに必要な予算ですが、この内容は市民の大きな衝撃を与えました。今回はその衝撃内容を2つほど紹介します。


まず第一の衝撃は、固定資産税の上昇です。固定資産税は日本と同様で家屋の評価額を元に算出します。ご存知の通り不動産バブルに湧いているニュージーランドは、この10年で評価額が大きく上がり、固定資産税も大幅に上がってきました。現在のオークランドの平均は$2810です。これを初年度5%、残りの9年間は毎年3.5%上昇させ、家屋の評価額とは関係なく今後10年で約1.5倍の$4018に引き上げるとの事です。因みにこの固定資産税は各市によって算出方法や内容が違います。オークランド市内でも、住宅街と郊外(農地や牧草地が多く住宅が少ないエリア)では算出方法が違います。もちろん郊外の方が税金は安くなります。住宅不足に悩まされているオークランドでは近年こうした郊外の開発が進んでおり、市は今まで郊外として安い税金が適用されてきたエリアを、住宅街同様高い率の税金を適用しようとして、以前から住んでいる地域住民から反発されています。


第二の衝撃は、水道料金の上昇です。この水道料金も市によって料金が違います。クライストチャーチなどは水道料金を固定資産税に含めており、水道代としての支払いはありません。オークランドでは、現在の年間平均水道料金$1069を、最初の2年は7%、次の6年は9.5%、残りの2年は3.5%上昇させ、なんと10年で2倍を超える$2261まで引き上げるそうです。この4月に最低時給が$20となり、物価上昇の著しいニュージーランドですが、さらに税金や公共料金まで大幅に上がっていくようです。上がらないのは給料だけですね(涙)


固定資産税や水道料金の上昇は家のオーナーだけでなく、家を借りている人達にも大きな影響を及ぼします。現在のオークランドの平均家賃は1ベッドルームで$400/週、2〜3ベッドルームで$500-700/週と言われています。東京の平均家賃より高いのではないでしょうか。これが次の10年で更に上昇することになります。消費税は現在15%と高く、次の10年で家計に対する税金や住居費の割合が大きく増加します。納税は国民の義務なので良いのですが、もう少し国民の生活も考えてほしいものです。より住みやすいニュージーランドになるために。




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