ロックダウン中のアンザックデー
日本は既にゴールデンウイークが始まっていますが、皆さんいかがお過ごしですか。
日本でも緊急事態宣言が発令され、連日コロナウィルスのニュースかと思いますが、お気をつけてお過ごしください。
さて今回はまず前回に引き続きニュージーランドの現状をお伝えしたいと思います。
そして4月の祝日である、アンザックデーについてのお話しです。
昨年の4月も同じトピックスを取り上げていますが、今回はロックダウン中のアンザックデーという事で、再度取り上げてみたいと思います。
ニュージーランドでは約4週間のロックダウンが終了し、4月26日午後11時59分に警戒レベルが3に下がりました。現在ニュージーランドの新規感染者数は1桁で推移しており、ロックダウンの効果が表れています。レベル4ではスーパーや薬局など生活に必要なお店しか開いていませんでしたが、レベル3では日用品店やテイクアウェイショップなども営業可能となります。但しコンタクトレス(従業員とお客さんが接触しない)であることが条件のため、ほとんどのお店はオンラインで購入&支払い、そして指定された時間に取りに行く感じです。
レストランやバーなどはまだ営業禁止です。自宅から仕事ができる人は、引き続き自宅からの仕事をする事になっています。まだまだ制約は多いですが、レベル3になって、道路を走っている車の数が一気に増え、経済活動も少しづつ動き始めました。
レベル3になってマクドナルドとケンタッキーのドライブスルーが長蛇の列になったのは、はやりニュージーランド人ですね。レベル3は2週間を予定しており、順調にいけばゴールデンウィーク明けにはレベル2になります。日本でもニュージーランドでも、そして世界でも早くこの事態が収束するといいですね。
今回はANZAC DAY(アンザックデー)についてです。第一次世界大戦が勃発していた1915年4月25日、ANZAC合同軍(ニュージーランド・オーストラリア・イギリス・フランス・カナダ)は敵地トルコのガリポリに上陸しました。夜間の作戦だったこともあり、多くの犠牲者が出たそうです。
戦後になってこのガリポリの作戦で戦死した兵士たちを追悼するために、この上陸日をアンザックデーと制定しました。第二次世界大戦以後は、全ての戦争の参加した兵士を追悼する為にの日になっています。
アンザックデーは現在では祝日となっていますが、毎年戦没者を追悼するためにオークランドの戦争近年博物館で追悼式が行われます。ご存じの通り今年はコロナウィルスでロックダウン中だったため、追悼式の開催は見送られました。代わりに自宅の窓や塀にポピーの花をあしらった物を飾り、25日午前6時に自宅の前に立ち黙祷を捧げました。ポピーの花は戦没者を追悼する象徴となっています。第一次世界大戦で激戦だったベルギーのフランダースに真っ赤な赤いポピーが咲いていた事に由来していますが、それが広まるきっかけになったのはある兵士が戦友をなくしたことを詠んだ「フランダースの野に」という詩です。「おびただしい数の戦死者がフランドルの地に埋葬され、その十字架の間に咲く真っ赤なポピーの花」
アンザックデーが近くなると、ニュージーランドの街中はポピーの花を付けた人で溢れかえります。先人たちを思う気持ちは世界どこでも変わりませんね。
「In Flanders Fields」by John McCrae
In Flanders fields the poppies blow
Between the crosses, row on row,
That mark our place; and in the sky
The larks, still bravely singing, fly
Scarce heard amid the guns below.
We are the Dead. Short days ago
We lived, felt dawn, saw sunset glow,
Loved and were loved, and now we lie
In Flanders fields.
Take up our quarrel with the foe:
To you from failing hands we throw
The torch; be yours to hold it high.
If ye break faith with us who die
We shall not sleep, though poppies grow
In Flanders fields.