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ニュージーランドの教育力(OECDレポートで分かったこと:その2)

January 30, 2017

国際社会の中での日本人の弱点とは?

 

前回NZの中等教育の国際的評価について言及しましたが、今回はNZの中等教育の特長について触れてみたいと思います。

 

日本人は総じてシャイで人前で話すのが苦手あるいは不得手だと言われています。それには教科書と試験中心の教育システムにも問題の一環があるかもしれません。下図の2009年度OCED調査報告を見ると、日本におけるマルチメディア・プレゼンテーションの浸透度が欧米諸国に加え、アジア諸国と比べても極端に低いことが分かります。ニュージーランドやヨーロッパ諸国、あるいはカナダでは80%以上の生徒がプレゼンテーションを行っている中、日本では50%に達しておらず、いかに学校教育の中でプレゼンテーションが重視されていないかが明らかです。これは英語同様、学校側の認識不足と教師の経験不足が原因として考えられます。

日本には世界最高水準のテクノロジーや職人技があり、作り出される製品も質の高いものが揃っていますが、昨今のグローバル時代、海外のビジネスパートナーや消費者を魅了する話術や見せ方が伴っていないと、販売や輸出などで成功させることは難しくなっています。

 

筆者は日本からの正規留学生や交換留学生が現地学校でプレゼンテーションをするのを見る機会が幾度となくありましたが、多くの日本人高校生(大学生も)は、人前でただ黙々と「原稿を読む」だけです。読む=常に下を向いたまま、アイコンタクトや身振りもない、ということで聴衆とのコミュニケーションが発生せず、聴衆置いてきぼりの一人芝居の程でした。


ニュージランドやアメリカでもそうですが、プレゼンテーションを見ると、あがることを知らないのか?というくらい自信を持って、時にはユーモアを交えて、堂々たるプレゼンを行う生徒が少なくありません。

 

教室での授業態度は何を反映するのか?

 

 

さて、このOECD報告書の図は一体何を意味しているのでしょうか? ここでは日本と韓国が飛び抜けて高水準ですが、これは生徒の授業における態度についての調査結果です。

 

A 教師の言うことを聞く(日本=92% NZ=68%)

B 生徒による騒音や妨害がない(日本=90% NZ=61%)

C 生徒が静まるまで時間がかからない(日本=93% NZ=68%)

D 生徒はきちんと授業を受ける(日本=87% NZ=82%)

E クラスが始まってから授業に集中するまで時間がかからない (日本=91% NZ=74%)

 

日本では学級崩壊と言われて久しいですが、実質件数データ的にはまだまだ少数で、世界的に見ても日本人生徒が先生の話に耳を傾けない割合が特に高いという訳ではないようです。しかし、日本の教室は概して「静か」であること、「先生の話すことをおとなしく聞く」生徒が美徳とされ、授業でも生徒は「話さない」というのが、この結果に表れているのではないでしょうか。面白いことに項目Dの「授業を受ける態度」自体は日本もNZもたいして違いがありません。また、A,BについてNZの数値は低いですが、授業中教師の話を遮って質問する生徒も多く、それが授業進行の妨げになっているケースもあり、数値はネガティブな要素ばかりを表している訳ではありません。

 

日本では生徒が自主的に質問をしたくなるような授業が行われているのでしょうか? 生徒個人が自己主張できる場があるのでしょうか? 教師の一方通行的な授業になっていないでしょうか? これらの数値とプレゼンテーションが浸透していない事実は相対関係にあるのではないでしょうか。

 

授業でプレゼンテーションを行うときには、教師の幅広い知識と多角的かつ批判的思考力が求められます。生徒と同じく学び続けていくという強い意志がないと、たとえ授業でプレゼンテーションを行ったとしても、効果的な指導ができず、形だけのものに終わってしまいます。欧米諸国では子供の時から慣れ親しんでいるこのプレゼンテーションですが、グローバル社会で生きていくことのキーの一つとも言えます。良くも悪くもグローバライゼーションは西洋主導で広がっており、その主体はビジネスを中心とした経済競争です。嫌が応にもグローバル社会に放り込まれる未来の社会人は、義務教育期間にグローバルに役立つスキルを一つでも多く身につけるべきではないでしょうか。

 

留学は日本人の弱い部分を伸ばすのに絶好な機会

 

留学ではその現地の言葉をマスターするよりも、むしろコミュニケーション力をつけることの方が重視されるべき(語学力は中高留学であれば必然的に身につくため)かもしれません。留学生には、ぜひ日本特有の「失敗を恐れる」、「恥ずかしがる」自意識過剰文化から一歩踏み出して、プレゼンテーションも気後れなく自信を持ってすることができる、若い国際人の一員となってほしいものです。

 

 

 

 

 


 

地震,ニュージーランド

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