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渋滞緩和にバスレーン

 ニュージーランドの公共交通機関と言えばバス。電車はオークランドに一部あるのみで、車通勤をする大人以外は、ほとんどの人がバスで通勤、通学をします。空港へ行くのも、電車ではなくバスになります。今回はそんなバスについて。

 日本でも渋滞はすごいと思いますが、車社会のニュージーランドも渋滞は大きな社会問題となっています。人口は日本の20分の1ですが、乏しい公共交通機関のため、朝夕の渋滞は想像を絶するものがあります。昔はバスもその渋滞の影響を受けてよく遅れていたのですが、近年ではバスレーンが飛躍的に増え、一般車両に比べその影響は限定的なものとなりました。朝は市内に向かうレーンが、夕方は郊外に向かうレーンの一部バスレーンとなります。昼間は一般車も走行可能となります。基本的には複数車線道路の歩道側がバスレーンとなり、走行禁止時間帯にバスレーンを走行した場合、150ドルの罰金が課せられます。ちなみに左折車はバスレーンへの進入が可能ですが、50mを超えてバスレーンを走行した場合は、罰金が課されます。バスレーンの増加によって若干バス利用者は増加しましたが、まだまだ不便な状況が続いていました。そこで政府が考えたのが、完全なるバス専用レーンです。これは時間帯に関係なく、全時間帯バスのみしか走行できないレーンです。感覚的には電車の線路と同じ感じです。この新たなバスレーンはオークランドのモーターウェイ(高速道路)沿いに作られ、大きな効果をもたらしています。現在はノース、ウェスト、サウスのモーターウェイに専用バスレーンが作られており、一般車両の渋滞を尻目に、バスはスイスイと進んでいます。イーストはモーターウェイがありませんが、現在一般道の横に専用レーンを建設しています。このレーンのために何百軒もの家が立退をするなど、莫大な費用が掛かっていますが、新たに電車を建設することを考えたら安いのでしょう。

 日本ではSuicaなどの非接触カードが普及していますが、ニュージーランドもそこは同じです。オークランドはATホップカードと呼ばれ、10年くらい前から広く普及しました。現地に住んでいる人には便利でも、旅行者にはとても不便でした。というのも、コロナ以降、現金支払いが不可となり、旅行者もカードの購入を余儀なくされたからです。ドライバーとしては現金を扱わなくなったので楽になったのでしょうが、旅行者には不便極まりないものでした。空港でカードをかわなければならず、さらに短期滞在ではチャージ分を全部使うことは難しかったのです。Suicaのようにコンビニなどでは使えませんから。観光立国のニュージーランドが何をやっているんだとずっと思っていました。しかし来月からは違います。定期券などの一部を除き、クレジットカードやApple Payでの決済が可能となったのです。もっと早くできただろというのは置いておいて、これにより旅行者の利便性が飛躍的に向上することになります。観光立国の面目躍如ですね。そして便利な時代になったものです。



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