ピンクシャツデー
段々と雨の日が多くなってきた冬のニュージーランド。雨は嫌ですが、冬に雨が降らないと夏に水不足となるのでここはガマン!毎年5月の第3金曜日はピンクシャツデーです。学校や職場などでピンクのシャツを着たり、ピンクの小物を着けた人で溢れます。今回はそのピンクシャツデーについて。
ピンクシャツデーとは、ピンクの服を着たりピンクの小物を身につけることで、いじめを無くそうとする運動です。ピンクシャツデーの始まりは2007年、カナダのとある高校。ある男子生徒がピンクのシャツを着て学校に来たところ、同級生からホモセクシャルだとからかわれ、暴行を受けました。これを知った上級生2人が、翌日クラスメート達と一緒にピンクのシャツを着て学校に行き、これに抗議をしようとしたのがはじまりです。彼らはその日2人で洋品店に行き、クラスメートのために数十枚のピンクのシャツを買いました。みんなでピンクのシャツを着てイジメに抗議しようとの彼らの思いを、学校のオンライン掲示板やメールで知らせました。翌日2人は購入したピンクのシャツを持って校門でクラスメートを待っていたところ、続々とピンクのシャツやピンクの小物を身につけた生徒達が登校してきたのです。中には全身ピンクの生徒もいたそうです。数百人もの生徒がピンクを身につけた光景は、学校をピンクに染めました。これによってイジメられた生徒は平穏な学生生活を送り、またこれ以降この学校ではイジメがなくなったそうです。このアクションがメディアなどに取り上げられると、カナダ国内のみならず、アメリカやヨーロッパなどでも大きな反響がありました。以降カナダでは、毎年2月の最終水曜日をピンクシャツデーとして「ストップいじめ」運動を行なっています。
ニュージーランドでは2009年からピンクシャツデー運動をしており、毎年5月の第3金曜日がその日になります。現在では2000以上の学校、500以上の職場でこの運動が展開されています。国を問わず深刻な問題であるイジメ、こういった運動で少しでもイジメがなくなることを願うばかりです。
創始者トラヴィス・プライス氏
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