top of page

ニュージーランドでも教員不足

 人口が減少傾向にある日本、それに対し小国ではあるが増加傾向にあるニュージーランド。経済規模や国土、環境などが違うので一概に比較はできませんが、世界の先進国が少子高齢化に向かう中、ニュージーランドはまだ持ちこたえてる方なのかもしれません。

 2024年1年間で見てみると、全体で48500人増加しています。その内訳は移民が27100人、自然増が21400人となっています。人口は増えていますが、優秀な人材が高賃金や経済規模などを理由に海外に移住してしまうなどの例が少なくありません。その結果いくつかの職種で人材不足が発生しています。代表的なところで言うと、医者、助産師、看護師などの医療関係です。医療関係の人材不足は深刻で、緊急度の高い患者も人手が足りないとの理由で待たされる事が増えてきました。

 そんな中最近話題になっているのが、教員の不足です。教育省によると、今年は1250人の教師が不足する可能性があるとの警告が出ています。移民大臣のスタンフォード氏は「教師の不足は生徒だけでなく、他のスタッフにも大きな影響が出る」と述べています。

 これを解消するために、スタンフォード氏は教員資格を持った海外からの人材が、ニュージーランドに移住した場合の優遇措置を発表しました。通常ワークビザを取得した人間は24ヶ月以上働かないと永住権の申請ができませんが、3月26日以降は国内の認定された学校から仕事のオファーを受けた小中学校の教員は、ワークビザではなく最初から永住権の申請が可能となります。これは既にワークビザで働いている教員にも適用されます。この制度は、昨年高校の教員に対して行ったものと同様の措置で、昨年はこれにより480人の高校教諭が増えました。

 日本ではAI人材確保のためにインド人留学生に年300万円を支援すると発表しましたが、個人的には他国の力を借りるとしても、自国の人間を育てようとするニュージーランドのやり方に共感を覚えます。



 

Comments


Recent Posts
Archive
Search By Tags
Follow Us

合同会社PREMIUM EDUCATION (プレミアム・エデュケーション)
〒133-0056 東京都江戸川区南小岩 3-17-4-1002

© 2016 Premium Education, Tokyo, Japan

bottom of page